店舗ビジネスを行っているオーナーの方に、集客のためにぜひ取り組んでいただきたい施策がMEOです。

MEOとは簡単に言うと、Googleマップでの上位表示を目指す施策のことです。

この記事ではMEOについて詳しく解説した上で、メリットやSEOとの違い、具体的な取り組み方について解説していきます。

MEOとは

MEOとはMap Engine Optimizationの略で、直訳すると地図エンジン最適化となります。

その名の通り、Google Map上での検索・表示を最適化することを目的に行う一連の施策を指し、ローカルSEOと呼ばれる場合もあります。

具体的には、ユーザーがGoogle Mapや通常のGoogle検索で、「居酒屋」と検索を行うと、位置情報から近隣の居酒屋がマッピングされ、さらに画像や店舗情報も3枠ほどピックアップして表示されます。

この時に自分の店舗が検索のトップや上位に表示されれば、当然ユーザーからも店舗を見つけてもらいやすくあるため、店舗ビジネスでの集客を行う上で、MEOは非常に重要な対策といえるでしょう。

特に近年ではスマートフォンの普及やインターネット通信環境の発達によりユーザー行動が大きく変化しており、潜在検索から指名検索まで、Google Mapを活用した検索を行うユーザーが増えているため、MEOによるインパクトは大きく、さらに今後はよりその重要性が増していくことが予想されています。

MEOとSEOの違い

MEOもSEOも、検索エンジンで検索された際に上位表示を目指し、集客につなげるという点では共通です。

しかし、SEOではホームページやブログといったウェブサイトのコンテンツを上位表示させるのに対し、MEOではGoogleマイビジネスに登録した店舗情報の上位表示を目指すという点が異なります。

そのため、SEOの様にウェブサイトを作って各種タグの最適化を行ったり、コンテンツを充実させたりといった施策は必要なく、マイビジネスに登録する情報をいかにマップ検索を行うユーザーに対して最適化するかという点が重要になります。

用意しなくてはならないものや実施しなければならない施策という点では、MEOはSEOよりも少なく済むため、コストや手間もあまりかけずに取り組める施策といえるでしょう。

しかし、MEOは上手く対策を行うことで、SEO以上の成果が期待できるケースも少なくありません。

MEOのメリットについて見ていきましょう。

MEOのメリット

MEOが成功した場合に得られる具体的なメリットとして、次の3つが挙げられます。

・SEO以上の集客効果が期待できる

・SEOよりも難易度が低くコストもかからない

・媒体にかかる広告費を削減できる

詳しく解説していきます。

SEO以上の集客効果が期待できる

MEOの1つ目のメリットは、上位表示に成功した場合に、SEO以上の集客効果が見込める場合が多いということです。

先程例に挙げた「居酒屋」もそうですが、店舗系のニーズのKWでGoogle検索を行うと、検索結果1位よりも上に地図と3枠分の店舗情報が表示されます。

つまり、SEOで1位を取るよりも、MEOで上位3枠に入る方が、Google検索においてもよりユーザーの目に触れやすく、高いクリック率が期待できるのです。

さらに、スマホで検索をしている場合、最初はGoogle検索をしていても、地図情報をタップした際にアプリがGoogleマップに切り替わるため、その後はそのままGoogleマップ上で検索を続けるユーザーも少なくありません。

その場合には、SEOに成功してGoogleの自然検索で上位表示されていたとしてももはやユーザーの目に触れることは無く、MEOのみでの勝負となります。

つまり、MEOを行うと、自然検索ではSEO以上のクリック率が期待できる上、Googleマップで検索を行うユーザーにもアプローチができるため、店舗ビジネスの集客においては、SEO対策で成功する以上に集客効果が見込めるケースも多いといえるのです。

SEOよりも難易度が低くコストもかからない

MEOの2つ目のメリットとして、SEOよりも難易度が低く、コストもかけずに対策ができるという点です。

SEOの場合はウェブ集客に力を入れている事業者であればほぼ全てが取り組んでいるといっても過言ではないほどメジャーな集客手法になりますが、その一方で、MEOに力を入れている店舗オーナーというのは、意外に多くありません。

さらに、SEOであれば店舗のHP以外に、ポータルサイトやまとめサイトも相手にしなければならないため、競合性が非常に高く、業態によってはいくら予算をかけても勝ち目が無いという場合も少なくありません。

例えば繁華街で飲食店を出している場合ですと、食べログやホットペッパーといったポータルサイトや、おすすめの居酒屋○選といった様なグルメメディアの特集記事などで1ページ目が占拠されてしまっているといったイメージです。

MEOの場合にはポータルサイトやメディアといった強いライバルと競う必要がない上に、力を入れて施策を行っている店舗も少ないことから、施策の成功率が高くなるのです。

さらに、MEOは施策を行うためにかかる費用が少ないというメリットもあります。

SEOの場合にはサイトを数十万円以上かけて作った上に、業者に依頼すればさらに月額数万円～施策を行っていくようなイメージになるかと思いますが、MEOの場合には数万円からショットで一通りの施策を依頼できる場合もあります。

また、自分で運用を行う場合にも、サイトの運用に比べてGoogleマイビジネスはTwitterに投稿するくらいの手間で運用が可能ですので、手間の部分でも負担が少なく済みます。

具体的な施策方法は記事の後半で紹介しますので、参考にしてみてください。

媒体にかかる広告費を削減できる

SEOでは勝てないため、上位表示されている媒体に広告費を支払って掲載してもらっているという店舗オーナーもきっと多いでしょう。

しかし、先にお伝えしているとおり、MEOに成功すればSEO以上の集客効果が得られる場合もあります。

当然月々の広告費等は必要ないため、MEOのみで充分な集客を行うことができれば、広告媒体に掲載してもらうために支払っているコストを無くすことも可能でしょう。

MEOのやり方

Googleマイビジネスに登録し、適切に店舗情報を設定する

MEOを行う上で、Googleマイビジネスへの登録は必要不可欠です。

Googleマイビジネスとは、Googleマップに表示させる店舗ビジネスの住所、営業時間、電話番号、HPのURLなど、様々な情報を管理するためのものです。

登録を行うとGoogleマイビジネスのオーナーは店舗情報を設定できるようになるのですが、この設定をしっかりと行うことが、上位表示のための第一歩となります。

具体的には、次のようなポイントが重要になります。

・業態にあったカテゴリを設定する

・リスティング（基本情報）を100％設定する

・店舗名、住所、電話番号（3つあわせてNAPと呼ぶ）を正確に入力する

マイビジネスの登録方法や設定方法につきましては、こちらの記事でより詳しく解説しています。

→「Googleマイビジネス　登録方法」 https://media.a-search.net/meo/how-to-use-google-my-business/

良い口コミを集める

Googleマップで上位表示されるためには、良い口コミを多く集めることが重要になります。

しかし口コミというのは、中々自然とは増えません。

そこで、お店に来てくれたお客さんに向けて、口コミの投稿をお願いしてみると良いでしょう。

Googleアカウントを持っている人は少なくありませんので、意外と頼めば投稿をしてくれるものです。

ただし、Googleでは口コミを購入することは禁止しているため、何か割引などの対価として投稿をしてもらうのはNGです。

あくまでお願いという形を取るようにしてください。

Googleマイビジネスの口コミに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。

→「Google　クチコミ」 https://media.a-search.net/meo/bad-reviews-on-google-maps/

投稿機能を活用する

Googleマイビジネスに登録すると、投稿という機能を利用できるようになります。

これはナレッジパネルと呼ばれる店舗情報が表示されるエリアに、テキスト・画像・予約などを促すボタンの3つを組み合わせて情報を投稿できる機能です。

お店の空き情報やその日の限定クーポン、おすすめのメニューやキャペーンなど、来店に繋がりそうな情報を投稿機能で発信することで、集客力を高めることができます。

投稿機能の詳しい使い方についてはこちらの記事をご参照ください。

→「Googleマイビジネス 使い方」（https://media.a-search.net/meo/how-to-use-google-my-business/#i-4）

SNSやブログを活用する

MEOでは、ウェブ上でのサイテーションがランキング決定のシグナルのひとつであるとされています。

サイテーションとは、ウェブ上で話題にされることを意味し、具体的には、店舗ビジネスの場合には店舗情報（Name）、住所（Address）、電話番号（Phone）という、NAPと呼ばれる3つの情報について、サイトやSNS上で言及されることを指します。

サイテーションを増やすためには、ブログやSNSの活用がおすすめです。

ブログを引用したりSNS等でシェアしてもらえれば、その分サイテーションは増えます。

また、SNS上での投稿のシェアも同様の効果が期待できます。

MEOにデメリットはないの？

店舗ビジネスのオーナーにとってMEOは非常にメリットが大きいものであることはお分かりいただけたかと思いますが、デメリットは存在しないのでしょうか？

結論からいうと、デメリットと呼べるものは存在しません。

一部で、悪い口コミがユーザーに対してネガティブな印象を与えてしまうと言われていますが、口コミ投稿は店舗オーナーがGoogleマイビジネスに登録していようがいまいが行うことができます。

むしろ、悪い口コミに対して対策を取れない分、登録しないことの方がリスクとなるでしょう。

強いていえば、上位表示のために関係無いKWを盛り込むなどのスパムによってガイドライン違反となり、マップ上に表示されなくなるといったケースもありますが、真っ当に運用するのであれば問題ありません。

まとめ

MEOの詳細やメリット、対策方法について解説しました。

MEOは誰でも手軽に取り組める上に、上手くいけばSEO以上の集客効果が期待できる場合もあります。

業者への依頼を行ってもいいですし、自分でGoogleマイビジネスに登録して対策を行うこともできますので、ぜひこの記事で紹介した内容を参考にしてみてください。