リスティング広告で成果を上げるためには、適切なキーワードを選定することが重要です。
しかし、どの様にキーワードを選べばいいのか分からず、広告予算を無駄に消費してしまっているケースも多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、リスティング広告におけるキーワード選定のやり方を3つの手順で易しく解説します。
キーワード選定はリスティング広告の最重要要素

リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれ、その名の通り検索ユーザーが指定したキーワードに連動して広告が表示される仕組みです。
そのため、ターゲットとなるユーザーに適切に広告を届けるためには、ターゲットユーザーが検索するキーワードをしっかりと選定した上で広告の配信を行うことが必要不可欠といえます。
ターゲットユーザーの心理と検索行動をしっかりと分析した上で、適切なキーワードを選定できるかどうかがリスティング広告で成果をあげられるかどうかを左右するといえるでしょう。
また、コンバージョンキーワードが分かったとしても、キーワードごとにCPAが変わってくるため、予算の面においてもキーワードの選定は重要な意味を持ってきます。
つまりリスティグ広告を行う上では、自社の予算を踏まえた上で、ターゲットユーザーからの十分なコンバージョンを獲得できるキーワードを選べるかどうかがポイントになるということです。
リスティングのキーワードを選定する方法

それでは、リスティング広告で成果を出すためにはどの様にキーワードを選定すればよいのでしょうか。
リスティング広告のキーワード選定の手順を、次の3つのステップで解説します。
・メインキーワードを洗い出す
・サブキーワードを洗い出す
・キーワードを掛け合わせてリストを作る
ぜひキーワード選定の参考にしてみてください。
メインキーワードを洗い出す
まずは出稿する広告のメインキーワードを洗い出しましょう。
メインキーワードとは商材やサービスに関連する単体のキーワードで、大きな検索ボリュームを持つビッグキーワードである場合が多いものです。
商品名、企業名、サービス名、業種・業態、商品やサービスのカテゴリ、といったものがメインキーワードの代表的なものとして挙げられますね。
例えば回線系の場合、「光回線」「フレッツ光」「インターネット」といったキーワードがメインキーワードに該当します。
メインキーワードを洗い出す方法として、次の3つの方法を紹介します。
・ターゲットユーザーから連想する
・キーワード系のツールを活用する
・競合の出稿キーワードを参考にする
一つずつ詳しく見ていきましょう。
ターゲットユーザーから連想する
1つ目は、ターゲットとなるユーザーがどの様なキーワードで検索するかを考えるという方法です。
上の例で言えば、インターネット回線に申し込むユーザーはどんなキーワードで検索を行うのかを想像しながらキーワードをざっくりと洗い出すと良いでしょう。
イメージでキーワードを洗い出しても良いのかと思うかもしれませんが、リスティング広告のキーワードは洗い出しの段階では質よりも量でなるべく多く選定することが重要です。
後でキーワードを絞ることはできますが、漏れはパフォーマンスの高いキーワードを逃してしまうリスクがあります。
また、SEOなどで成果が上がっているキーワードといった様に、データがあればそちらからキーワードを流用するのもおすすめですね。
連想だけではどうしても限界があるので、実際にユーザーに対して申込時にどんなキーワードで検索したのか、アンケートを取ってデータを集めるといったアプローチも有効です。
キーワード系のツールを活用する
2つ目のキーワード洗い出し方法は、ツールを活用するというものです。
代表的なものにGoogleのキーワードプランナーが挙げられます。
メインキーワードを入力することで関連するキーワードも洗い出してくれるため、キーワード選定のヒントを多く得ることができます。
また、キーワードプランナーは各キーワードの検索ボリュームや競合性、推奨入札単価といったデータも合わせて確認することができるため、そのキーワードが使えるかどうかの判断を合わせて行うことができるのも嬉しいポイントです。
さらに、キーワードからではなく、ホームページのURLを指定すれば、ホームページの内容から候補となる出稿キーワードの洗い出しを自動で行ってくれる機能も備わっているため、思いもよらなかったキーワードを見つけられる可能性もあります。
キーワードプランナーはキーワード選定の際にはぜひ活用したいツールの筆頭といえるでしょう。
その他にも、Googleのサジェストキーワードを抽出する各種ツールを活用したり、Weiboやgoo辞典といった類義語を調べられるツールでキーワードを拡張する方法もおすすめです。
競合の出稿キーワードを参考にする
ユーザーからの連想、キーワード関連ツールに加えてキーワード選定の参考にしていのが、競合の出稿キーワードです。
競合が実際に使用しているキーワードは、成果が上がっているものが多く含まれている可能性が高く、非常に有益な情報源といえます。
抽出方法としてはやはりツールを活用するという方法になります。
代表的なツールがSimilarWebですね。
SimilarWebはサイトへの想定流入数や流入KW、リスティング広告の出稿キーワードなど、SEOとリスティング広告に関する様々なデータを抽出することができるツールです。
有料ツールにはなりますが、無料版でもある程度のデータは閲覧することができるため、ぜひ活用してみてください。
サブキーワードを洗い出す
メインキーワードがある程度出揃ったら、サブキーワードを洗い出していきましょう。
サブキーワードとは単体で使用されることはなく、メインキーワードと掛け合わせて使われるキーワードのことです。
例えばメインキーワードが先程の「光回線」の場合、「おすすめ」「代理店」「キャンペーン」といったキーワードがサブキーワードとなります。
サブキーワードの洗い出し方法は基本的にはメインキーワードの洗い出し方と共通しています。
キーワードプランナーやGoogleのサジェストキーワード系ツールでメインキーワードを指定すれば、掛け合わせの候補となるサブキーワードを抽出することができます。
競合の出稿キーワードなども同様に参考になるでしょう。
掛け合わせキーワードのリストを作成する
メインキーワードとサブキーワードが出揃ったら、それらを掛け合わせてキーワードのリストを作成していきます。
メインキーワード単体のビッグキーワードだけでなく、最大で3語程度までの掛け合わせを行うことで、ミドルキーワード、スモールキーワードも網羅しましょう。
掛け合わせ方としては「メイン×メイン」「メイン×サブ」「メイン×メイン×サブ」「メイン×サブ×サブ」といった様に、メインキーワードを軸にその他のメインキーワード、あるいはサブキーワードを掛け合わせていきます。
もちろん組み合わせによっては出稿キーワードに適さないものも出てくるため、その様なものは除外するなど、キーワードリストはある程度精査する必要があります。
また、共通のメインキーワードを持つものはグループ化しておくと、後々広告グループやキャンペーンを作成する際に管理しやすくなるのでおすすめです。
キーワードのマッチタイプを活用する

キーワードのリストができたら、出稿にあたってキーワードのマッチタイプもうまく活用できるようにしておきましょう。
リスティング広告とは必ずしも完全一致で表示されるわけではなく、マッチタイプと呼ばれる設定により、様々な条件でキーワードと広告表示のマッチングを指定することができます。
マッチタイプには次の4種類があります。
・部分一致
・絞り込み部分一致
・フレーズ一致
・完全一致
それぞれ詳細を紹介します。
部分一致
部分一致はデフォルトで設定されているマッチタイプで、キーワードの一部分が一致する場合、もしくはキーワードと検索キーワードの関連性が高い場合に広告が表示されるというもので、表記揺れ等にも反応するようになっています。
例えば「光回線 おすすめ」というキーワードを出稿した場合に、「インターネット おすすめ」「ネット回線 オススメ」といったキーワードでも広告が表示されます。
一致の条件がかなりゆるいため、最も広告の表示回数が多くなり、幅広いユーザーに広告を表示させることができます。
しかしその分予算の消化も早くなるため、不要なキーワードは除外しながらブラッシュアップしていく必要があります。
絞り込み部分一致
絞り込み部分一致は、語順は関係なく、指定したキーワードを全て含む場合に広告を表示させるというマッチタイプです。
絞り込み部分一致にしたいキーワードの先頭に「+」をつけることで指定可能です。
例えば「+光回線 +おすすめ」という絞り込み部分一致で出稿した場合、「光回線 おすすめ 代理店」「光回線 代理店 おすすめ」といったキーワードの場合には表示されますが、「インターネット おすすめ」といったキーワードは表示されません。
部分一致に比べると表示回数は少なくなりますが、その分適切にターゲティングできれば、クリック率やコンバージョン率は高くなることが見込めます。
フレーズ一致
フレーズ一致は” “(ダブルクォーテーションマーク)で囲んだフレーズと語順を含めて一致したキーワードに対して広告を表示するマッチタイプです。
例えば「”光回線 おすすめ”」 というフレーズ一致で出稿した場合には、「光回線 おすすめ 代理店」はマッチしますが、「おすすめ 光回線」はマッチしません。
絞り込み部分一致よりもさらに厳密なマッチタイプといえます。
・完全一致
最後に紹介する完全一致は、[ ]で囲んだキーワードと語順含めて完全に一致した検索キーワードに対して広告が表示されるというマッチタイプです。
例えば「[光回線 おすすめ]」というキーワードの場合には、「光回線 おすすめ」というキーワードでのみ広告が表示されます。
ただし、表記ゆれや誤字脱字等の関連語に関しては広告が表示されるようになっています。
全4つのうち最も厳しくキーワードの一致を求めるマッチタイプなので、明確にキーワードが分かっている場合などに活用しましょう。
まとめ
以上、リスティング広告のキーワード選定について解説しました。
リスティング広告でターゲットユーザーに対して広告を表示させるためには、適切なキーワード選定を行う必要があります。
ぜひこの記事で解説した3つの手順をキーワード選定の参考にしてみてください。